世界中が注目した試合で鳴り響いたホイッスル。

「未来を切り拓いたモノ創り」より。
この試合とはサッカーワールドカップの決勝戦で、そこで使われたホイッスルは東京の下町の工場で作られたものだった。ホイッスルは審判がゲームをさばく際の必需品だ。
サッカーばかりではなくその他いろいろなスポーツでも使用されている。学校の体育の授業や運動会、警察官の交通整理、鉄道関係では車掌、さらに防災、護身用、時にはミュージシャンにも使われている。
野田員弘さんの創り上げたホイッスルの優秀さは世界各国で認められている。その証拠には世界45か国、1,500万個も輸出されていることからもわかる。丁寧で細かい作業で出来上がる製品は見た目も音も素晴らしいもの。
サッカーなどではスタジアムを揺るがすほどの大歓声があがるが、そのなかでもしっかりと遠くまで音が響かなければならない。主審は1試合で12キロも走らなければならない。その距離は選手よりも長いらしい。そのなかで軽く息を吹き込むだけで高く大きく響くホイッスルは大切な道具だろう。
審判は野田さんのホイッスルは吹いていて本当に疲れないと絶賛している。ワールドカップで公式採用されるということは、とてつもなく大きな信用があることもわかる。ということはイコール野田さんの作るホイッスルは、世界のトップブランドということになる。
実力を認めてくれた相手に最高品質のホイッスルを提供できることは実に素晴らしい。もちろんそこまで行くためには長年にわたって創意工夫を重ね、多くの試練を乗り越えてきたことも事実だ。