その日を生き捨てる、日めくりカレンダーのような生き方・・・

日経新聞夕刊」2006.7.26付けより。
文化面で小澤昭一さんが民主主義をもじって“貧主主義、落語に学べ”と題して語っていた部分で目についたフレーズ。
日めくりカレンダーにはたいてい、ことわざ、格言、教訓などのようなものが掲載されている。毎日気持ちを新たにしてくれるような言葉があって、ちょっと気持ちよくなったりするもの。ところが、それを365日毎日めくり取っていくにはかなりの根性がいる。それはかつて私もいただいたことがあるが三日坊主に終わった経験からそう感じている。
それどころか、毎月ごとや2ヶ月づつのカレンダーでさえ、ちゃんと切り取っていなかった。たいてい数日過ぎたあとで気がついたりすることが多い。まあ、毎日必要があって見ているわけではないからしょうがないか。
小澤さんが言っている、“日めくりカレンダーのような生き方”とは、いい意味で使われていた。すなわち毎日をことわざや教訓があるように、それなりに有意義に過ごすということだったのだ。
たまに、大衆的な飲食店の壁か柱にハガキサイズで分厚い日めくりカレンダーが掛かっているのを目にすることがあるが、それもめくり忘れているものがある。まして、そこに書かれているものを読むなんてことはないだろう・・・な。