成功するための「限界質量」を築く。

「自己能力バージョンアップ58の方法」宮崎信治著より

ふだん聞きなれない「限界質量」とは、もともと物理学の用語だった。これは「ある結果を得るために必要な量」を意味してる。一般的な用語として比喩的にも用いられている。
筆者はプロの翻訳家をしている。その例でいえば、「翻訳家として生活が成り立つようになるまで翻訳した英文の量」ということになる。つまりこれが「翻訳家になるための限界質量」なのだ。
彼はよく翻訳家志望者から「どういう勉強をすれば、早く翻訳の仕事がもらえるようになるのか」という質問をうけるという。それに対しては、たとえどんな勉強をしたところで、1年やそこらでは仕事がもらえるレベルには到達できないという。まあ、当然でしょうね。その理由は絶対量が不足しているからなのだ。
藤本義一氏は作家になるまで一万枚以上の日の目を見ない原稿を書いたという。その枚数が彼には限界質量だったといえる。もちろん人によってかなりの差はあるだろう。一流の歌手として通用するには「どうしても歌わねばならない量」がある。
限界質量をこえてはじめて成功への条件が整ったといえる、と宮崎氏は自らの体験をとおして語っている。
結局は才能うんぬんよりもコツコツと勉強し続けることが出来るかどうかのほうが重要になってくるんですね。短期間で身につけたものはそれなりのものでしかないか・・・・やはり何事も一朝一夕にはいかないか。