3つの要素の配分でさまざまな可能性が生まれる。

3つの要素の配分でさまざまな可能性が生まれる。
『「3」の思考法』齋藤孝著より。
サブタイトルには、アイデアの神が降りてくる、とあった。3は実に切りがいい数字だと思える。序論、本論、結論などの三段論法がすぐに思い浮かぶ。また日頃使っている三脚も安定性がある。
ここでは、3のすごさを「光の三原色」で考えていた。微妙な色もこの3色だけの組み合わせでできていたのだ。無限の色が出せるのだ。これはスゴイことだと気づかされる。
それまでは赤と緑の2色しか発光ダイオードはなかったが、青色発光ダイオードの発明と実用化によって、色の世界は無限に広がったのだ。
世界中の人間の生活が変わるほどの発明でもあったのだ。当然ながら中村修二さんはノーブル賞を受賞している。

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「形式」が思考に推進力を与える。
『「3」の思考法』齋藤孝著より。
ここでは、「3ボックス方式」という考え方を提示していた。たとえば、何かを書くときに、「全体を何章にすべきか」と考えるのではなく、始めから「3章できちんとまとめるにはどうしたらいいか」という発想だった。
するとたいていの場合は、大きく3つの章でまとめらるという。これは筆者の長年の経験から言えることらしい。そして、「無理やりやること」で考えるパワーとスピードがついてくるという。
3つの箱を設定することで、具体的に思考できるのだった。さらにその中に3つの箱をつくり小テーマにするのだった。これだけで9つのジャンルができることになる。これがアイデア発想の元になるのだろう。

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創造的な思考はカオスとコスモスとの往復の中で生まれる。
『「3」の思考法』齋藤孝著より。
ちょっととっつきにくい表現だが、じっくり読み返せば味わいのある言葉だった。創造的な考えを生み出すには、ごちゃごちゃしていなくてはならないのだそうだ。思考はごちゃごちゃな状態、混沌の中にあるという。
そういえば、始めからスッキリした考えなど思い浮かぶことは少ない。ああでもない、こうでもないと迷うことが多いものだ。
カオス(混沌)をコスモスという秩序にまとめていく過程で新しいアイデアが生まれるらしい。つまり行ったり来たりを繰り返すことが思考だったのだ。そこで、何でも3つで考えるということで整理され、思考も深まるようだ。

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自分にとって必要な行動三原則を作る。
『「3」の思考法』齋藤孝著より。
これは今まで考えたこともない新しい発想に思えた次第だ。ここでも、3つに絞ることがポイントだった。
営業職なら、「営業三原則」、「接客三原則」、また日常業務でも考えてもよかった。とりあえずこの3つは実行しようと「標語」を作ると気分が落ち着くらしい。
またそれを習慣化するためには、口に出していうことも大事だった。それができれば技になるようだ。
例えば営業なら、「挨拶、笑顔、雑談」と考えてもよかった。自分らしいお手軽健康法なら、「深呼吸、散歩、ストレッチ」でもいいのかもしれない。

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勉強や仕事に役立つ「3ステップ方式」。
『「3」の思考法』齋藤孝著より。
目標達成のためにいきなり、難しいことを3つ考えるより、三段階に分けた方がそれを達成しやすいという。営業なら第一段階で、お客様と簡単なコミュニケーションができるようになるために、「笑顔、挨拶、雑談」をあげてもよかった。
さらに第二段階では、販促策を考え、第三段階ではステップアップして売り上げの数字にこだわる、などもいいのかもしれない。
勉強や趣味にしても同様に段階的にレベルアップを図って、計画的に進むのが効率的なのだろう。
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